今回は筋肉の緊張持続時間を意識したトレーニング法をご紹介したいと思います。
筋トレの効果を高めたい方にとっては、知っておいて頂きたい概念になりますので、是非この機会に知識を深めてくださいね。
では早速みていきましょう。
筋トレの効果を高める
筋肉の緊張持続時間(TUT)について
TUTとはTime Ander Tension(タイム・アンダー・テンション)といって筋肉の緊張持続時間を表します。
筋肉を大きく(筋肥大)するには筋肉を強い緊張状態にさせ、尚且つその状態を長時間保つことが必要な要素といわれています。
高重量で数回のトレーニングも大切ですがある程度、筋肉の緊張持続時間を保つことができる負荷でトレーニングすることも大切です。
TUTはどれくらいの長さが理想?
では実際にどのくらいの時間、筋肉の緊張を持続させればいいのでしょうか。
これは無酸素でトレーニングできる限界までを目安とします。
筋肉の緊張状態をできるだけ保つ方がいいからといいって、スクワットをするのに重りも持たずに自重だけでひたすらトレーニングしても筋肥大はしませんよね。
それだったらある程度の重りを持ってスクワットした方が効果的です。
この無酸素運動でできるギリギリの時間は50秒程度だといわれます。
50秒以上、筋肉の緊張持続時間が続くようだと有酸素運動になります。
ですので50秒以内で限界を迎え、トレーニングが終わる程度の負荷が理想ということです。
TUTを意識したトレーニングのポイント
ポジティブ動作とネガティブ動作を意識する
TUTを意識したトレーニングのポイントはポジティブ動作は素早く行い、ネガティブ動作はゆっくり行うことです。
ポジティブ動作とは、スクワットなら重りを持ち上げる立ち上がりの動作、ベンチプレスでも重りを持ち上げる動作になります。
ネガティブ動作は、その逆です。
ポジティブ動作を素早く行うことによって、爆発的な力が必要とされ速筋線維が働き筋肥大へと繋がります。
逆にネガティブ動作で、素早く下ろしてしまうと筋肉の緊張が緩んでしまい力を発揮することができず筋肉の成長に繋がりません。
ネガティブ動作は4秒がくらいかけるのがいいなどといわれますが、厳密に決まっているわけではないのでゆっくり筋肉を意識して下ろせるスピードでいいでしょう。
ネガティブ動作をおろそかにしないことが大切です。
最適重量で行う
TUTを意識したトレーニングを行う場合は、1RMの60〜70%くらいの重さで行いましょう。
回数は12〜20レップくらいが目安です。
先ほどもお伝えしたように、ネガティブ動作をしっかり意識して行えば12回くらいの回数でもTUTは50秒くらいになります。
トレーニング中はターゲットとしている筋肉を常に意識して行ってください。
TUTを意識したトレーニングの注意点
TUTが長くなりすぎない
TUTが長くなりすぎると有酸素運動になってしまい筋肥大させることはできません。
先ほどもお伝えしたように、目安は50秒以内で限界まで追い込むという意識で行ってください。
単純に回数をすればいいというものではない
TUTは筋肉の緊張持続時間なので、トレーニング回数を多くしてもターゲットとなる筋肉に負荷がかかっていなければ意味がありません。
回数は少なくてもターゲットとなる筋肉をしっかり意識し、負荷を持続的にかけ続けることができればいいのです。
TUTだけにこだわリすぎない
筋肉を成長させるうえでTUTは大切な一つの要素ですが、それだけにこだわる必要はありません。
TUTを意識したトレーニングは高重量になればなるほど難しくなります。
しかし、筋肉を成長させるためには高重量を扱うトレーニングも必要です。
トレーニングの序盤では高重量を扱ったトレーニングを、トレーニングの終盤ではTUTを意識したトレーニングを取り入れ筋肉を刺激していくことが大切です。
TUTを意識したトレーニングテクニック
アイソメトリックを使う
トレーニング中に限界を迎えた時、重りを上げることができないからといってすぐに諦めるのではなく、その場で少し耐えてください。
この耐えている状態がアイソメトリックといって筋肉が伸びも縮みもしない状態で止まっていることをいいます。
アイソメトリック状態でも筋肉の緊張状態は続いているので、結果的にTUTは長くなります。
チーティングを使う
一人でトレーニングの限界まで達すると、チーティングといって反動を使って重りを上げるというテクニックを使います。
そうすることでさらに数回、筋肉に刺激を与えることができるのでTUTが長くなります。
ドロップセットを使う
ドロップセットとはトレーニング中、限界を迎えたら重量を少し落としてインターバルをとらずに再び追い込む方法です。
これを数回のサイクルで行います。
重量を落とすことで筋肉の残っている力を出し切ることができるので、トレーニングの負荷が高まるとともにTUTも長くなります。
コンパウンドセットを使う
コンパウンドセットとは、同じターゲットの筋肉を2種目連続で追い込むというやり方です。
例えば、ベンチプレスで限界まで追い込み、その後インターバルをとらずダンベルベンチプレスでも限界まで追い込むという方法です。
2種目連続で行うことでTUTが長くなります。
コンパウンドセットの他にも、3種目連続して行うトライセット、4種目連続して行うジャイアントセットなどもTUTを伸ばすのに効果的です。
フォーストレップを使う
フォーストレップとは、自分一人で限界までトレーニングを行ったあと、補助の力を借りて限界からさらに2〜3回追い込む方法のことをいいます。
補助の力を借りることで、ネガティブ動作のスピードもコントロールできるので補助がいる場合にはフォーストレップを使いTUTを伸ばすようにしましょう。
筋肉の緊張持続時間(TUT)を意識して筋成長を促すのまとめ
あまりTUTを意識してトレーニングしたことがないという方も、実際トレーニングでしっかり追い込もうと思うと、自然とTUTが長くなってくることもあると思います。
もし自分のトレーニングの中でTUTが短いトレーニングしか取り入れられていない場合は、この機会にTUTを意識したトレーニングを入れてみるのもいいかもしれません。
ただしTUTさえ意識してトレーニングしていれば筋肉が成長する、というわけではないのでここはくれぐれも誤解のないようにしてくださいね。
筋肉を成長させるトレーニングでは、常に筋肉に刺激を与える必要があり、その刺激を与える方法はさまざまです。
TUTを意識したトレーニングはその刺激の一つに過ぎません。
さまざまなトレーニング方法やテクニック掛け合わせて、筋肉を刺激し続けることが大切です。
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