このような悩みや疑問にお答えします。
✔️この記事の内容
・アミノ酸について
・HMBとBCAAはどう違うのか
・HMBの効果
・HMBの摂取目安量
・HMBの摂取方法
・HMBの摂取のタイミング
・HMBの副作用
・おすすめのHMB紹介
・まとめ
HMBというワードは最近になって、よく聞くようになったと感じている方も多いと思います。
私自身もここ1〜2年でHMBについてよく質問を受けたり、よくメディアでも取り上げられているなという印象を持っています。
HMBのサプリがネットや雑誌で取り上げられ話題となったことで、購入される方も増えているようです。
芸能人やスポーツ選手を広告塔として起用して知名度があがっていますね。
そんなHMBですが、まだまだ効果や摂取方法についての情報が少ないと思ったのでこちらの記事でもまとめてみようと思います。
是非この機会にHMBについて詳しく知っていただければと思います。
では早速みていきましょう。
目次
HMBの効果や摂取方法を解説
HMBとは
HMBとは beta-hydroxy-beta-methylbutyrate の略です。
1996年にアメリカで発見された、まだ歴史の浅いサプリです。
海外のボディビルダーを中心に、人気があり2009年以降は、日本でもサプリとして販売できるようになりました。
HMBはロイシンの代謝産物のことで、ロイシンは筋肉のもととなる筋タンパク質の合成にもっとも重要な必須アミノ酸のうちのBCAAのひとつです。
このロイシンが筋肉や肝臓で代謝されたものがHMBです。
食事から摂取したロイシンの約5%がHMBに変換されると言われています。
要するに体内でHMBを1g生成するには、20gのロイシンが必要になるため食事だけで摂取するのは現実的ではありません。
そのためサプリメントで補うのが効率的ということですね。
アミノ酸について
HMBを説明する前にアミノ酸について少し触れておきますね。
私たちのカラダは約60%が水分で、約20%がタンパク質などのアミノ酸でできています。
おもに筋肉や消化管、内臓、血中のヘモグロビン、髪や皮膚のコラーゲンなど、体の重要な組織をつくっているのがタンパク質で、そのタンパク質を構成しているのがアミノ酸です。
自然界には約500種類ものアミノ酸が発見されていますが、私たちの体のタンパク質を構成しているのはわずか20種類だけです。
私達が肉や魚からタンパク質を摂取すると、そのタンパク質は、20種類のアミノ酸に分解されます。
そして私たちの体の中で再びタンパク質に組み換えられます。
その際に11種類のアミノ酸は他のアミノ酸から体内で合成して補うことができます。
これを非必須アミノ酸といいます。
しかし残りの9種類は食事から摂取することが必要不可欠です。
これらを必須アミノ酸といいます。
この必須アミノ酸に含まれるのが、BCAAと呼ばれるバリン、ロイシン、イソロイシンです。
そしてこのロイシンからHMBが生成されるという流れになります。
必須アミノ酸 | 非必須アミノ酸 |
---|---|
イソロイシン ロイシン メチオニン トリプトファン リジン バリン ヒスチジン トレオニン フェニルアラニン |
アスパラギン アスパラギン酸 アラニン アルギニン グリシン グルタミン グルタミン酸 システイン チロシン セリン プロリン |
HMBとBCAAはどう違うのか
「ロイシンだったらBCAAに含まれているから、BCAAを飲んでたらいいじゃないの?」と思う方もいると思います。
しかし先ほどもお伝えしたように、摂取したロイシンの約5%しかHMBとして生成されません。
ちなみに1gのHMBを摂取するために20gのロイシンを、ホエイプロテインから摂取しようと思うと量はタンパク質が200gほど必要になります。
それではかなり効率が悪いですよね。
またBCAAのひとつであるロイシンが筋肉合成に効果があるのはご存知の方も多いかと思います。
もう少し掘り下げると、これはロイシンの摂取により体内でHMBが代謝生成されるためと考えられているのです。
であればロイシンを摂取するより、HMBを直接摂取したほうがいいですよね。
HMBの効果
筋肥大を促進
HMBは筋タンパク質の合成を促進し、分解を抑制することによりトレーニングによる筋肥大効果を増大させます。
筋タンパク質の合成作用はmTORという酵素により高まります。
そのmTORを活性化してくれるのがHMBなのです。
筋分解を抑制
筋肉の分解は主にユビキチンプロテアソームによって起こります。
そのユビキチンプロテアソームの働きを抑制するのもHMBなのです
またHMBは、高齢者のサルコペニアにも効果があるということが研究結果でも明らかになっています。
サルコペニアとは加齢により筋肉量が減少したり筋力が低下した状態のことです。
ただしHMBをただ単に飲むだけではなく、運動と合わせて摂取することが大切です。
筋損傷の回復
HMBを摂取していれば、いつもより高い負荷の運動を行っても筋損傷が低減される上、筋損傷の回復も早まります。
それは筋肉の回復にはアミノ酸が必要で、HMBはそのアミノ酸の一部であり筋合成にも関与しているため筋損傷の回復にも影響があると考えられています。
しかし筋肉痛(遅発性筋痛)を早く直せるかは不明です。
それは筋肉痛のメカニズムが解明されていないため、はっきりしたことはわかっていないのが現状です。
HMBの摂取目安量
HMBが筋肥大の効果を示すための最適な1日の摂取量は、一般的には3gが摂取量の目安にされています。
これは体重あたり38mg(38mg/kg)を摂取するのが望ましいとされていて、体重から算出するのですが、例えば体重60㎏の人であれば、2,280mg(2,2g)ということで平均的に3gと言われています。
この3gを一度に摂取するのではなく、運動前と運動後というように数回に分けて摂取するのがおすすめです。
一度にたくさんのHMBを摂取しても吸収率が良くないため数回に分けたほうがいいでしょう。
HMBの摂取方法
HMBは今のところ飲み合わせで、これと一緒に飲んではいけないといったものは報告されていません。
無難に水で飲むのがいいでしょう。
ちなみに私はプロテインを飲む時に同時に飲んでいます。
HMBの摂取のタイミング
HMBの最適な摂取タイミングはトレーニングの1〜2時間前がいいとされています。
これはHMBの血中濃度は、HMB摂取後2時間ほどでピークになるためです。
摂取後30分くらいで、HMBの血中濃度は上昇するので遅くても30分前がいいでしょう。
筋トレ中に筋分解を起こさないためにも筋トレ前の摂取はおすすめです。
また筋合成を促すために、筋トレの直後もおすすめです。
筋肉に刺激を与え、栄養を欲している状態のところにHMBを補給してあげてください。
さらに摂取のタイミングは少し間隔を置くほうがおすすめです。
2時間後に血中濃度がピークになることから、体内のHMB濃度を高く保ち続けるためには2時間以上は間隔を空けるほうがいいでしょう。
トレーニング2時間前に摂取して、筋分解を抑えつつトレーニングし、筋トレ後に摂取し筋合成を促す、このような摂取の仕方がおすすめです。
またHMBの効果を最大にするためには、2週間以上の継続した摂取が必要になるといわれています。
HMBの副作用
いくら効果があるといっても副作用があれば、摂取するのをためらいますよね。
しかし、今のところHMBを摂取したことによる副作用に関する報告はありません。
HMBはまだ比較的、発見されたのがあたらしい成分ですので情報が少ないのも理由だと考えられます。
今後の研究によっては、なんらかの副作用が報告される可能性もゼロではないので、摂取量は先ほどお伝えした1日3gを目安にするのがいいでしょう。
おすすめのHMB
バルクスポーツ HMB タブレットタイプ 180タブレット
マイプロテイン HMB 粉末タイプ 250g
話題のHMBを徹底解説のまとめ
ここまでHMBについていかがだったでしょうか。
当然ですが、HMBを飲んでいるだけでは筋肉がつくといったようなものではありません。
しっかりとトレーニングをし、規則正しい食事があってこそのサプリメントですので、基礎がおろそかにならないように注意してくださいね。
基礎がしっかりできていれば、今回ご紹介したHMBのようなサプリの効果も実感していただきやすくなります。
もちろん効果の感じ方は人によって様々ですが、特に初心者の方で筋トレも食事も頑張っているのに効果が感じられないという方にとってはHMBは解決のきっかけになるかもしれません。
私自身も筋トレをはじめて、しばらく変化が見られない時にHMBを摂取して「いつもと少し違うな」と変化があって嬉しくなったのを覚えています。
HMBの効果や摂取方法がわからなかった方、HMBを試してみようかなと悩んでいる方にとって少しでも参考になれば幸いです。
それではまたの記事でお会いしましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。