ダイエットをしたことがある方なら糖質制限は当たり前のキーワードになってきています。
実際に糖質制限ダイエットにチャレンジしたり、現在も継続して行っている方も多いのではないでしょうか。
しかしその一方でちゃんと糖質制限を理解している人は多くはありません。
間違った知識で糖質制限ダイエットを行っても結果は出ません。
また過剰な糖質制限によるダイエットをすると短期的には頑張れて結果が出るかもしれません。
しかし、そういった過剰な偏ったダイエットは短期的には頑張れても、長期的に継続することは困難です。
ストレスが溜まり、仮に目標が達成出来たとしても緊張の糸が切れた途端にストレスが爆発し暴飲暴食してしまい、リバウンドしてしまう可能性が高くなってしまいます。
「ボクサーの減量」や「ボディビルの大会に出場する」など、その瞬間のために体を作るならそれでも構いません。
しかしそうでない方がほとんどで、できることなら生涯を通して「綺麗な体」や「かっこよく引き締まった体」を手に入れることができれば理想だと思います。
それを実現するためには本当の糖質制限の意味を理解し、それを生活習慣に落とし込むことが重要です。
目次
糖質とは
糖質とは、糖類、オリゴ糖・多糖・糖アルコールの総称です。
糖類は単糖類と二糖類に分類されます。
単糖類の主なものはブドウ糖や果糖です。
二糖は単糖が2個結合したもので、砂糖(ショ糖)、乳糖、麦芽糖などがそれに当たります。
単糖が3~10個つながったものがオリゴ糖、10個以上になると多糖と呼ばれます。
糖アルコールとはアルコールと同様の構造を持ちます。
糖アルコールはくだものや野菜、発酵食品などに含まれます。
糖質制限で避けられる、糖質の多くは炭水化物に含まれるものです。
炭水化物は糖質と食物繊維を合わせたもののことをいいます。
炭水化物はご飯やパン、麺類や穀物に多く含まれます。
日本ではこれらが主食とされているのでほとんどの人が毎食、食べていると思います。
糖質制限ダイエットとは
一躍有名になった糖質制限ですが、その本質を理解していきましょう。
まずエネルギー源となる3大栄養素はタンパク質、脂質、糖質です。
糖質はこの3つのなかで、最初にエネルギーとして利用されます。
この糖質が体内に多く残っていると、いつまでたっても脂質がエネルギーとして消費されません。
そこで糖質制限をし、体内の糖質を減らします。
すると一番のエネルギー源であった糖質が体内からなくなると、タンパク質や脂質から糖を作りだす、糖新生というものが行われます。
この糖新生により、脂質をエネルギーにすることで脂肪が燃焼されます。
これが糖質が体内にない状態でもエネルギーを作り出すことが可能で、中性脂肪を燃やし痩せることができるというメカニズムになっています。
なぜ糖質は太るのか
3大栄養素のなかで、糖質は人が生きていく上で最も大切なエネルギー源です。
しかしそのエネルギーも摂取しすぎてしまうと太ってしまいます。
なぜ太るかというと糖質を摂取した際、血糖値が上昇します。
その血糖値を下げるためインスリンというホルモンが分泌されます。
インスリンは分泌されると血液中のブドウ糖を肝臓に送ってグリコーゲンとして貯蔵する一方で余った分は中性脂肪に変えて体内に蓄積されてしまいます。
このことから、糖質を制限して血糖値の上昇を抑え、インスリンの分泌を抑えることで内臓脂肪の蓄積を防ぐことが出来ます。
糖質制限中の1日の糖質摂取目安量は
では実際に糖質制限中はどの程度の糖質量に抑えればいいのでしょうか。
これは特に定められた数字はありませんが、目安として1日100〜150グラム程度に抑えることができれば体調にも考慮し、ダイエットにも効果的な摂取量といえるでしょう。
例えばお茶碗1杯分のご飯で糖質が約55グラムなので朝昼晩でお茶碗1杯ご飯を食べると少し多いということになります。
この摂取量は男女差や普段の活動量、筋肉量によっても変えていく必要があります。
時々、糖質制限で糖質は一切食べないという人もいますがあまり急激に減らすと集中力がなくなったり、イライラしたりフラつきが出たりするのであまりおすすめではありません。
少しずつ体の変化を見ながら変えていくのがいいでしょう。
糖質制限ダイエットを失敗しないために
糖質制限ダイエットを失敗しないためにはどうすればいいでしょうか。
よくある失敗として糖質を極端に減らしすぎることがあげられます。
糖質を減らすことによって体重は落ちやすくなるのですがあまりに極端に減らすと、体調を崩したりダイエット中の我慢による反動でダイエットが終わってから糖質を過剰に摂取してリバウンドするといった失敗が多くみられるので注意してください。
糖質がなくても脳は働く
運動後やよく頭を使った後などに甘いものが欲しくなったり、おなかがすいてイライラするのは血中に糖質が足りていない状態です。
そのような状態のときは脳にとって一番の使いやすいエネルギーであるグルコースを欲している状態です。
では糖質制限ダイエットをしている時は、脳は働かないのでしょうか。
実はそんなことはなく、脂肪をエネルギーとすることで脳は機能します。
これは血液中に存在する脂肪が分解されることによるケトン体という物質がエネルギーとして使われるためです。
しかし、この状態になるまでに数週間から数ヶ月かかることもあるので根気よく続けることが大切です。
糖質制限の落とし穴
糖質以外の食べ過ぎに注意
糖質制限ダイエットでは糖質を制限する代わりに、タンパク質をしっかり取ることが大切です。
しかしタンパク質は食べていいからといってタンパク質を食べすぎるのもよくありません。
当然ですがタンパク質にもカロリーは含まれているので、必要以上に摂取すると痩せないのです。
またタンパク質だけでなく脂質の摂取にも注意が必要です。
揚げ物はもちろん、肉や卵に含まれる脂質も過剰に摂取するとダイエットの妨げになるので注意が必要です。
筋肉を落とさないようにする
糖質を制限しているからといって、その他の栄養も制限しすぎると栄養不足になります。
特に筋肉の材料である、タンパク質を制限してしまうと筋肉が分解され減ってしまいます。
すると基礎代謝をあげてくれているのは筋肉量に左右されるので、筋肉が減ると基礎代謝が落ち太りやすい体になってしまいます。
筋肉量を維持するためにも、最低でも「自分の体重×1g」のタンパク質を摂取するように心がけましょう。
ダイエット中は筋肉を増量するのは難しく、維持するだけでも大変です。
少しでも筋肉量を減らさないためにも、筋トレも合わせて行うことがいいでしょう。
そうすることで「食べても太りにくい体」を作り上げることが出来ます。
一生、糖質制限するのが嫌なら、しっかり筋トレも頑張ってくださいね。
まとめ
ここまでいかがだったでしょうか。
糖質制限が流行っているからといって、闇雲にダイエットを始めても効果がありません。正しい知識と自分にあったやり方でダイエットすることをおすすめします。
無理な糖質制限を頑張りすぎると必ずストレスが溜まり、それが爆発すると暴飲暴食に走り、リバウンドという最悪の結果を招いてしまいます。
どんなダイエットでもストレスを溜め込むようなやり方はおすすめできません。
食事も運動もしっかり計画的にすることが大切です。
自分で計画が立てられなければ、パーソナルジムなどの専門のトレーナーについて指導してもらうのも一つでしょう。
そして何と言っても大切なのは、規則正しい生活習慣です。
食事はもちろん運動や睡眠も大切です。
継続できないことを無理にしようとするのではなく、継続できることを少しづつ取り入れてみてください。
糖質制限についても正しい知識で自分にあったやり方であれば、効果を実感していただけるでしょう。
焦らず継続して頑張ってみてくださいね。